京菓子司 末富Kyogashishi Suetomi

京菓子で夢と楽しさの世界を


京都府京都市下京区松原通室町東入玉津島町295
075-351-0808
9:00~17:00

日曜日・祝日


オフィシャルサイト



名店会ファイル

2020年8月号掲載 FILE No.266

※内容は掲載当時のものです。メニュー内容・価格等については、各店舗にお問い合わせください。


 江戸時代、茶道とともに京都で花開いた京菓子の文化。今日まで菓子職人が切磋琢磨してきた。
 1893年(明治26年)京都に創業した『末富』。季節と趣向に合わせた同店の上生菓子や干菓子は茶席で重要な役割を担っている。
 戦後まもなく考案した「野菜煎餅」は今日まで続く看板商品。それまでの玉子煎餅に、当時禅宗の僧侶が調理に使うことで盛んに栽培されていた鞍馬の木の芽、堀川牛蒡、巨おぐらいけ椋池の蓮根を入れ、日持ちするお茶うけとして人気を博した。麩焼き煎餅に甘みを加えた梅肉を挟んだ「うすべに」もお茶席の定番として愛され続けている。
 「京菓子は、味覚だけでなく、色や形、銘からも楽しめます。先人達が培ってきた伝統を踏まえながら『末富』の原点である〝夢と楽しさの世界〟を拡げ、皆様に愛される京菓子を作りたい」と、代表取締役の山口祥二さん。平成22年からは毎年、フランス「パリ日本文化会館」で開催されるイベントで京菓子の解説や、菓子作りの体験指導を行っている。
 「末富ブルー」とよばれる美しい 包装紙は、戦後まだデザイン性を求められなかった時代に、2代目山口竹二郎さんが日本画家の池田遥ようそん邨画伯に意匠を依頼したもの。
 髙島屋各店和菓子売場や髙島屋各店和菓子売場やオンラインショップでも購入可能。

 


京菓子司 末富
代表取締役 山口祥二さん
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懐中善哉「京五山」

 夏の終わりを告げるお盆は、盂蘭盆会といいます。京都では今年も8月9日に迎え鐘をついてお精しょうらい霊さまをお迎えし、16日夜に大文字山、松ヶ崎曼妙法山、西加茂 妙見山、左大文字、嵯峨曼荼羅山の五山の送り火とともに、お精霊さまを浄土へお送りします。
 京都では、暑い時季に熱いものを食べてひと汗かく食生活がよいとされてきました。京五山をあしらった懐中善哉を懐にしのばせて、どこでも熱々の善哉を楽しんでいただければとこの名がつきました。
※7月18日~8月16日限定販売。5個入3240円(税込)

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