波むらNamimura
名店会ファイル
2010年1月号掲載 FILE No.139
江戸後期から栄えはじめた歴史ある花街、向島。全盛期だった昭和十五年頃には、千六百人もの芸妓衆がいたという。現在、料亭は十七軒、芸妓百二十人程と、その数は減少しているものの、東京の六花街の中で向島は随一の規模を誇っている。
「波むら」もそんな時代の流れを見守ってきた一軒だ。女将の波木井貴子さんは半玉(芸妓見習い)から芸妓を経て十年修業の後独立し、昭和四十二年同店を創業。日本の食文化、伝統芸能を伝承し続け、現在も手塩にかけて育てた内芸妓を二十人程抱えている。
「料亭は敷居が高いというイメージを持たれがちですが、決してそんなことはありません。前もって何でもお気軽にご相談頂けましたら、できる限りご要望にお応えさせて頂きます。形式張ることなく、お客様に喜んで頂くのがいちばんですから」と、ご主人の波木井照夫さん。
大小全十一室。料金は、料理・飲物・芸妓付で四万円~(約三時間/奉仕料・席料別)。食事のみでも可能で、料理・飲物・席料・奉仕料込で二万三千百円(十八時~二十時の二時間/三、四名~)。アラカルトも豊富で、しゃぶしゃぶやコロッケなど、藤本繁典料理長があらゆるリクエストに応えてくれ、好評を博している。
「隅田川花火大会」(七月最終土曜日)の折には、同店の屋上で芸妓さんのお酌を受けながら花火を楽しんだり、正月の「隅田川七福神めぐり」、仮装して歌謡舞踊を披露する伝統行事「節分おばけ」(二月一日~一週間程)、春には芸妓茶屋が出店する、隅田川「墨堤さくらまつり」(三月末~)など、四季折々に繰り広げられる向島花街ならではのイベントも魅力だ。ぜひ一度体験してみてはいかがか。
波むら
女将 波木井貴子さん
おすすめメニュー
蛤の潮煮と揚げ湯葉添え
■材料
蛤、若布、長葱、湯葉、酒、水、昆布、薄口醤油
■作り方
①湯葉(ワンタンの皮でも可)は油でカリカリに揚げる。
②鍋に蛤、酒、水、昆布を入れて火にかけ、蛤の殻が開いたら取り出す。
③②の汁を漉し、薄口醤油で味付けする。
④熱くした③の潮汁に、②の取り出しておいた蛤と、若布、長葱を入れて器に盛り付け、①の湯葉を添える。
※内容は掲載当時のものです。メニュー内容・価格等については、各店舗にお問い合わせください。
江戸後期から栄えはじめた歴史ある花街、向島。全盛期だった昭和十五年頃には、千六百人もの芸妓衆がいたという。現在、料亭は十七軒、芸妓百二十人程と、その数は減少しているものの、東京の六花街の中で向島は随一の規模を誇っている。
「波むら」もそんな時代の流れを見守ってきた一軒だ。女将の波木井貴子さんは半玉(芸妓見習い)から芸妓を経て十年修業の後独立し、昭和四十二年同店を創業。日本の食文化、伝統芸能を伝承し続け、現在も手塩にかけて育てた内芸妓を二十人程抱えている。
「料亭は敷居が高いというイメージを持たれがちですが、決してそんなことはありません。前もって何でもお気軽にご相談頂けましたら、できる限りご要望にお応えさせて頂きます。形式張ることなく、お客様に喜んで頂くのがいちばんですから」と、ご主人の波木井照夫さん。
大小全十一室。料金は、料理・飲物・芸妓付で四万円~(約三時間/奉仕料・席料別)。食事のみでも可能で、料理・飲物・席料・奉仕料込で二万三千百円(十八時~二十時の二時間/三、四名~)。アラカルトも豊富で、しゃぶしゃぶやコロッケなど、藤本繁典料理長があらゆるリクエストに応えてくれ、好評を博している。
「隅田川花火大会」(七月最終土曜日)の折には、同店の屋上で芸妓さんのお酌を受けながら花火を楽しんだり、正月の「隅田川七福神めぐり」、仮装して歌謡舞踊を披露する伝統行事「節分おばけ」(二月一日~一週間程)、春には芸妓茶屋が出店する、隅田川「墨堤さくらまつり」(三月末~)など、四季折々に繰り広げられる向島花街ならではのイベントも魅力だ。ぜひ一度体験してみてはいかがか。
波むら
女将 波木井貴子さん
おすすめメニュー
蛤の潮煮と揚げ湯葉添え
■材料
蛤、若布、長葱、湯葉、酒、水、昆布、薄口醤油
■作り方
①湯葉(ワンタンの皮でも可)は油でカリカリに揚げる。
②鍋に蛤、酒、水、昆布を入れて火にかけ、蛤の殻が開いたら取り出す。
③②の汁を漉し、薄口醤油で味付けする。
④熱くした③の潮汁に、②の取り出しておいた蛤と、若布、長葱を入れて器に盛り付け、①の湯葉を添える。