本店 浜作Honten Hamasaku
名店会ファイル
2000年12月号掲載 FILE No.31
大阪新町で板前割烹「浜作」を営んでいた初代店主塩見安三氏が東京銀座に店を構えたのは昭和三年のこと。「浜作」という屋号は氏が奉公していた師匠で、大阪北浜の料理人樽本作次郎氏の名前からいただいたものであるという。
当時の東京は料亭文化が全盛の 時代で、オープンキッチンスタイルの板前割烹という料理店はなく、「浜作」はその第一号であった。
当時の新派の名優井上正夫は、浜作座楽屋を見せて金をとり という川柳を残しているが、最高の素材を厳選し、お客機の目の前で鮮やかな包丁さばきで店主自らが料理するというスタイルは注目 を集め、幸田露伴、菊池寛、斎藤 茂吉、寺田虎彦、山本有三、川口松太郎、白洲次郎、市川羽左衛門、柳家金語楼といった錚々たる面々が「浜作」を贔屓にしていた。
おなかをすかせて小学校から帰った三代目の現在のご主人塩見彰英氏に、祖父の安三氏はお客様に出すものと同じお料理を食べさせたという。幼少の頃から「英才数育」を受け、「ごまかし、中途半端 はいかん、と言うのが祖父の口癖でした」と語る彰英氏の「舌と腕」によって作り出される「浜作」のお料理には、伝統の味が今も息づいているといえよう。
つきだし三品、お造り、吸物、焼物、炊合わせ、酢の物、揚げ物、お食事、水菓子の九品のコースが二~三万円。 お昼はは同じ九品のコースが一万五千円とお得。
一品料理では、初代からの名物料理である「かれいの煮おろし」と椎茸、笹がき牛蒡、薄揚げ、三つ葉、豚脂からなる「沢煮椀」がおすすめ。
一階カウンター6席、テーブル15席、二~四階お座敷は大小8部屋。営業時間12時~13時半、17時~21時半。日祭日定休。要予約。
※内容は掲載当時のものです。メニュー内容・価格等については、各店舗にお問い合わせください。
大阪新町で板前割烹「浜作」を営んでいた初代店主塩見安三氏が東京銀座に店を構えたのは昭和三年のこと。「浜作」という屋号は氏が奉公していた師匠で、大阪北浜の料理人樽本作次郎氏の名前からいただいたものであるという。
当時の東京は料亭文化が全盛の 時代で、オープンキッチンスタイルの板前割烹という料理店はなく、「浜作」はその第一号であった。
当時の新派の名優井上正夫は、浜作座楽屋を見せて金をとり という川柳を残しているが、最高の素材を厳選し、お客機の目の前で鮮やかな包丁さばきで店主自らが料理するというスタイルは注目 を集め、幸田露伴、菊池寛、斎藤 茂吉、寺田虎彦、山本有三、川口松太郎、白洲次郎、市川羽左衛門、柳家金語楼といった錚々たる面々が「浜作」を贔屓にしていた。
おなかをすかせて小学校から帰った三代目の現在のご主人塩見彰英氏に、祖父の安三氏はお客様に出すものと同じお料理を食べさせたという。幼少の頃から「英才数育」を受け、「ごまかし、中途半端 はいかん、と言うのが祖父の口癖でした」と語る彰英氏の「舌と腕」によって作り出される「浜作」のお料理には、伝統の味が今も息づいているといえよう。
つきだし三品、お造り、吸物、焼物、炊合わせ、酢の物、揚げ物、お食事、水菓子の九品のコースが二~三万円。 お昼はは同じ九品のコースが一万五千円とお得。
一品料理では、初代からの名物料理である「かれいの煮おろし」と椎茸、笹がき牛蒡、薄揚げ、三つ葉、豚脂からなる「沢煮椀」がおすすめ。
一階カウンター6席、テーブル15席、二~四階お座敷は大小8部屋。営業時間12時~13時半、17時~21時半。日祭日定休。要予約。