Passo a PassoPasso A Passo

下町 人情レストラン


東京都江東区深川2-6-1 アワーズビル1F
03-5245-8645
18:00~21:30(L.O.)

水曜日




名店会ファイル

2017年12月号掲載 FILE No.234

※内容は掲載当時のものです。メニュー内容・価格等については、各店舗にお問い合わせください。


 オーナーシェフの有馬邦明さんは、イタリアへ渡りミラノやトスカーナ地方でその土地に生きる人と食材の密接な関係を体感し、帰国後二〇〇二年にこの店を開店、十五周年を迎えた。店で厨房に立つ傍ら、休日には山や海へ出かけ、猟師や漁港の人たちとの交流を深めることで、その土地ならではの旬の食材に触れてきた。
 メニューはその食材を食べ尽くすおまかせコースのみで、予算は一万円ほど。この時季は、信頼できる猟師から取り寄せた猪や熊などのジビエ料理が主役となる。例えば、熊を仕留めた人にとってのご馳走となるのがその脂身だが、地元では薄切りにして鍋にし、出汁に溶けた脂を野菜と一緒に食べるという。熊はどこに生息し、何を食べ、誰がいつどのように仕留め、それをどう食べれば美味しいのかを猟師との交流関係の中で学んでいるからこそ、有馬さんは余すことなく食べられるように工夫を凝らす。脂の表面は香りの油として利用し、内側の厚い部分は塩漬けにし、ラルドを手作りする。
 中でも、このためにふぐ調理師免許を取得したという、カボチャの焼きリゾットの上に熊の脂で焼いたふぐの白子をのせ、薄切りにしたラルドを添えた一皿(写真)には、有馬さんの想いが込められている。「ふぐは高級食材だからではなく、この時季に美味しいから食べてもらいたい食材です。これは、他にはない組み合わせだと思いますが、単なる創作料理ではなく、日本の伝統と風土、素材を知り尽くした人によるアレンジ料理です」。料理とは、料理人一人で作るものではないことが、この一皿からも伝わる。自然と向き合い素材を生かす、有馬流の料理をぜひ。
 客席数は十二席。要予約。

 


Passo a Passo
オーナーシェフ 有馬邦明さん
著書のご紹介




山のお肉のフルコース/素材のおいしさを引き出すイタリアン

【山のお肉のフルコース─パッソ・ア・パッソのジビエ料理 家庭でできるジビエレシピ付き─】(山と渓谷社)
 同店で楽しめるジビエ料理や自宅で作れる料理レシピの紹介ほか、日本のジビエが捕れる森や猟師、自然の恵みについても知ることができる。
■千五百十二円(税込)

【「パッソ ア パッソ」有馬邦明の素材のおいしさを引き出すイタリアン ─身近な食材からジビエまで。日本の旬を丸ごと生かす─】(誠文堂新光社)
 〝素材をおいしくする仕事〟がしたくて料理人になったという有馬シェフならではの、プロの仕事のコツや身近な食材で料理を生み出すポイントを詰め込んだ一冊。
■二千三百七十六円(税込)

※著書は店内でも購入できます。

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