山口 幸隆

(株)やま幸 代表取締役

秀徳恵
築地場外で楽しむ伝統の江戸前鮨とうまい酒

  築地場外に6店舗の鮨店を展開している、江戸前鮨『秀徳』。

 本店は東通り中頃の路地を入ったところにある。まさにビニールテントのような入口を構える。

 通りを隔てたところに満を持して昨年4月1日にオープンした『秀徳恵』は、『秀徳』の一番新しい店舗。中を覗くと、カウンター席が15席、凛とした緊張感が漂う。入口近くのカウンターの総料理長が屈託のない笑顔ですべてを和ませる。

 席に着くと、熱いおしぼりと威勢のいい声。大将がセレクトしたという日本酒を辛口でお願いした。錫の徳利と自分で選んだぐい?み。濃醇の辛口。うまい。

 続いて大将がすすめるままにおまかせコースをオーダーする。整った前菜の後、お刺身が岩塩の皿の上に置かれておどるように見えた。うまみの濃縮した味わい、ひらめだった。

 その後、つまみで余市のあん肝や神奈川佐島の煮たこ。いずれも素材の良さが追求された逸品。

 握りは赤酢の江戸前鮨。3種類の赤酢をブレンドしていると聞いた。その都度まめに炊いているお米との相性は抜群。香りとコクが漂う。まぐろは国産天然本まぐろ、赤身、中トロ、大トロの香り高い味がしっかりと楽しめる。素直にうまい。

 しめは有明の海苔の手巻き鮨、食感を大切に、口のなかで海苔が重ならないようにした気づかいがうれしい。

 10貫の握りと手巻き鮨にお椀、もう少しと思うが、笑顔あふれるスタッフにお礼を言いながら後にした。

 今も休むことなく時を刻み続ける築地場外。

 季節限定で常時20種類以上取り揃えた日本酒のほか、『ケンゾーエステイト』の白ワイン「あさつゆ」やシャンパーニュの酔いと共に、伝統の江戸前鮨を楽しめるお店はそう多くはない。

●秀徳恵
東京都中央区築地6-26-7 宮崎ビル1階
Tel 03(6278)8544
●秀徳本店
東京都中央区築地4-14-16
Tel 03(3541)4015
●秀徳 3号店
東京都中央区築地4-14-1
Tel 03(3542)1112
http://www.shu-toku.com

2019年2月号

◆牛尾治朗対談◆

渡辺 万由美

『トップコート』『渡辺プロダクション』代表取締役社長

◆とーやまの昼膳放談◆

前田 エマ

モデル

◆味の見聞録◆

鹿児島の寿司屋
選りすぐった魚介を最上の状態にして供する、この地でしか食べることの叶わない、鹿児島県の寿司屋の名店2軒をご紹介。

目次

牛尾治朗対談
渡辺 万由美(『トップコート』『渡辺プロダクション』代表取締役社長)
「芸能の未来、新しい世界を創造する」
日々是好日なり
文・南 美希子(エッセイスト・コメンテーター)
第170回「美肌のコツ」
食のタイムトラベル
文・加来 耕三(歴史家・作家)
第89回「常勝将軍・立花宗茂と柳川の伝統行事『愛嬌挨拶(えいぎょうえいさつ)』」

草を喰む
文・中東 久雄(「草喰なかひがし」主人)
第58回「芽吹の春の一献」

はんなりと京菓子
文・山口 祥二(「京菓子司 末富」代表取締役社長)
第35回「バレンタインデー」

悪食三昧
文・樫井 雄介
第203回「平成最後の閉店、開店」

味のパトロール
文・山口幸隆((株)やま幸 代表取締役)
東京・築地「秀徳恵」

とーやまの昼膳放談
ゲスト:前田 エマ(モデル)

美味良宴
文・マッキー牧元
其の二百四十二「鹿児島食材探求ツアー」

名店会ファイル
第248回「チーズガーデン那須本店」

キャビンアテンダント私のお気に入り
文/写真・中井戸 仁美(日本航空客室乗務員)
第311回「食に癒される日々」

味の見聞録
第265回「鹿児島の寿司屋」

おいしい!には訳がある
文・宮川 順子(MIIKU(社)日本味育協会代表)
第38回「白菜は二個一野菜と心得よ!」

ふるさとの味、おふくろの味
文・相澤 正夫((株)芸術新聞社代表取締役)
第339回「三日とろろと『のさりのよか人』」

台所と食卓の名脇役(新連載)
文・細萱 久美(元(株)中川政七商店バイヤー)
第10回「姫野作本手打鍋」

おいしいひとり旅
文・山崎 まゆみ(温泉エッセイスト/ノンフィクションライター)
第23回「エリザベートゆかりの温泉 オーストリア バート・イシュル(2)」

口福の造り手を訪ねて
文/写真・猪口 由美(『セコムの食』商品バイヤー)
第155回「郷土料理研究家 青木悦子さん」

これをあげたい!
文・福永 貴之((株)フクナガ専務取締役/NPO法人和の学校会員)
第131回「京都を表したクッキー『京都 紫野FUKUNAGA 京のかおり』」

タネもシカケもある話
文・森田 敦子((株)サンルイ・インターナッショナル代表/植物療法士)
第83回「産後ケアを日本の文化に」

ドクターの天眼鏡
文・石田 浩之(医学博士)
第131回「夜は歩いて帰れ」

ソムリエの呟き
文・渋谷 康弘(ソムリエ)
第184回「3夜連続、伊豆半島の『金目鯛とワイン』の夕食」

ハイ!!チーズ
文・皆見 敦子(栄養士/チーズシュバリエ)
第77回「スイスチーズの楽しみ」

コーヒーを巡る人々
文・門上 武司((株)ジオード代表取締役/フードコラムニスト)
第42回「六曜社という喫茶店」

共感する食のフィロソフィー
文・小山 進(「パティシエ エス コヤマ」オーナーシェフ)
第58回「肉は肉でもすべて違う 真のおいしさを追い求めて」

ジパング式素材交遊録
文・マッキー牧元(タベアルキスト)
第290回「鍋の心得の巻」

さらり日記
文・遠山 正道((株)スマイルズ代表取締役社長)
第266回「三大小問」

〈シドニー発〉麻子ママ奮戦記
文・中宮 麻子
第206回「クリスマスホリデー」

ケ・セ・ラ・さ・ら
文・畠山 優子
第179回「木原の山の混ぜご飯」

ひと皿のことの葉
文・上條 宏昌(小誌編集部)
第95回「千切り」

鹿児島の寿司屋

鮨匠 のむら

ご主人の軽快なトークも楽しい
魚への愛に満ちた逸品が揃う

「いろいろ喋るけど、気にしないで。マグロと同じで喋ってないと死んじゃうからね(笑)」という前振りから始まる、ご主人・野村伸治氏のトークも楽しく、初めての客でも寛いで過ごせるだろう。11月のある日のラインナップは以下の通り。

 刺身は、旨味のあるヒラメ、2日間寝かせた天然カンパチ、表面をサッと炙ったマナガツオ、甘い香りが広がる茹でタコ。

 続く小鉢には、酢飯の上に白子。滑らかで思わず唸るハガツオ。イクラと菜の花をのせた茶碗蒸しは、餅とさつま芋入り。

 そして握り。アオリイカ。細かく包丁目を入れ上にゴマと塩、ゆず皮。ねっとりと甘く、温かい香りがある。メイチダイ。じんわりと焦らすような、しぶとい甘みあり。

 スジアラ。シコッとした歯応えで、噛むと甘みが滲み出る。世界で鹿児島しか獲れないという珍しいナミクダヒゲエビ。〝身がしまった甘エビ〟という味わい。

 茹でたて車エビ。見事な甘さで、香り高い。皮ごと炙って皮を外したノドグロ。品のある脂で、艶のある味わい。コハダ。浅めの締めで、しなやかに酢飯と合う。

 スマガツオ。本日のベスト。滑らかな身にすうっと歯が包まれる。口をゆっくり動かすと、品のいい脂が流れ、甘い香りが口の中に広がっていく。あまりの旨さに、目を閉じて何も言えず、しばし動けなかった。

 シマアジ。噛めば、シコッとして凛々しい。サヨリ。ほのかな甘みが素晴らしい。

 アワビ。しなやかな食感。口の中から消えると、喉の奥から香りが立ち上ってくる。
「卵かけご飯です」と出されたのがイクラの握り。卵本来のねっとり濃密な甘み。

 仙鳳趾(せんぽうし)の牡蠣 。味に透明感がある。バショウカジキ。脂のきれいさが光っている。

 蒸した太刀魚。煮穴子。最後は、山芋と麦味噌とネギの味噌汁。しみじみと旨い。

●鮨匠 のむら 
鹿児島県鹿児島市松原町6-2 松原ハイツ1階
電話=099(226)1210
営業時間=応相談(完全予約制・昼でも夜でも可)
定休日=予約のない日

名山 きみや

本格的日本料理と握りが出され
酒とのマリアージュを楽しむ

 日本料理の職人である兄の一成さん、寿司職人の弟の一樹さん、木宮兄弟2人で営む。兄が日本料理を手がけ、弟が寿司を握り、日本酒やワインなど酒とのマリアージュがなされる。昨年2月に訪れたある日のコースをご紹介。

 まずは一杯のお茶から。2時間氷出ししたという知覧茶「さえみどり」は丸く甘く、心ほぐれる素晴らしきスタートである。

「鹿児島醤油で炙った平貝のアサクサ海苔巻き」。貝の甘みが濃い。「屋久島キンメ握り」は皮を炙り、出汁漬けにし、振り柚子。

「焼き白子、ウニ、海老芋」。子を潰し、ウニと混ぜて食べれば、最初に艶っぽい白子の精が来て、ウニの甘みが追いかける。今度は、炊いてから揚げた海老芋にたっぷりかけてやる。すると白子の色気とウニの濃密な旨味が抱き合って丸くなり、海老芋の実直な甘さが品良く浮き立ってくる。

「ウルイ、イイダコ、酢で炊いたウド、素揚げしたコゴミ、車海老、そら豆」。それぞれの素材の特性を活かした、丁寧な仕事が光る盛り込みである。

「サワラのタタキ」。燻製させた鹿児島醤油と、太白胡麻油を少し加えた、甘いタレがかけてある。

「穴子白煮握り」は塩と新スダチで。適度な鉄分と脂が心を溶かす「山口産あん肝握り」。きめ細かい「白身と和三盆の厚焼き卵」に続いて、「ノドグロお椀」。「コハダ握り」「イワシ握り」は、脂が乗って甘い。

「フォアグラの茶碗蒸し 磯海苔あん」。海苔の香りが顔を包む。「太刀魚照り焼き」は、すっと溶けていく、まるでムースである。溶けるように甘い「甑島(こしきしま)ヤリイカ握り」「カワハギと肝握り」「出水(いずみ)の蛤握り」。

 最後は、山椒の刺激が良い「アワビ、蕪、 牛蒡の有馬煮 ご飯」。そして、デザートの「自家製葛きり 黒蜜」で、全19品となる。

●名山 きみや 
鹿児島県鹿児島市名山町4-10 三宝ビル2階
電話=099(295)0922
営業時間=18時半~(完全予約制)
定休日=不定休

2019年1月号

◆新春鼎談◆

牛尾 治朗/茂木 友三郎/宮内 義彦

◆とーやまの昼膳放談◆

植原 亮輔

アートディレクター/『KIGI(キギ)』代表

◆味の見聞録◆

富山の美味しい店
名水がふんだんに満ち、その恩恵を受けた山や海の産物が豊富な富山県。地元の香り高き味わい深い食材を活かした料理を出す、若き2人の料理人の店をご紹介。

目次

新春鼎談
牛尾 治朗/茂木 友三郎/宮内 義彦
「日本を〝東洋のスイス〟に キーワードは『寛容の精神』」

日々是好日なり
文・南 美希子(エッセイスト・コメンテーター)
第169回「栄枯盛衰」

食のタイムトラベル
文・加来 耕三(歴史家・作家)
第88回「酒で失敗して活躍の場を失った 横井小楠」

草を喰む
文・中東 久雄(「草喰なかひがし」主人)
第57回「新元号に臨む」

はんなりと京菓子
文・山口 祥二(「京菓子司 末富」代表取締役社長)
第34回「松」

悪食三昧
文・樫井 雄介
第202回「発酵食品ツアー」

味のパトロール
文・小倉 秀一(株式会社いまでや)
東京・荒木町「の弥七」

とーやまの昼膳放談
ゲスト:植原 亮輔(アートディレクター/『KIGI(キギ)』代表)

美味良宴
文・浦上 聖子
其の二百四十一「バンコクにて『食』を考える」

名店会ファイル
第247回「レストラン ドンピエール銀座本店」

キャビンアテンダント私のお気に入り
文/写真・玉井かおる(日本航空客室乗務員)
第310回「親しみある地元の街 東京・目黒の隠れた名店」

味の見聞録
第264回「富山の美味しい店」

おいしい!には訳がある
文・宮川 順子(MIIKU(社)日本味育協会代表)
第37回「1苦い+1苦い=1苦い!?」

ふるさとの味、おふくろの味
文・木村 貴之(西日本新聞記者)
第338回「不滅のみそラーメン」

台所と食卓の名脇役(新連載)
文・細萱 久美(元(株)中川政七商店バイヤー)
第9回「食洗機で洗える漆椀」

おいしいひとり旅
文・山崎 まゆみ(温泉エッセイスト/ノンフィクションライター)
第22回「エリザベートゆかりの温泉 オーストリア バート・イシュル」

口福の造り手を訪ねて
文/写真・猪口 由美(『セコムの食』商品バイヤー)
第154回「美味しい出合い『養々麺』」

これをあげたい!
文・十四世 細辻伊兵衛 ((株)永楽屋代表取締役社長/NPO法人和の学校理事)
第130回「京都の風情を映した『心ばせ』」

タネもシカケもある話
文・森田 敦子((株)サンルイ・インターナッショナル代表/植物療法士)
第82回「富士山静養園」

ドクターの天眼鏡
文・石田 浩之(医学博士)
第130回「さよなら、チョコフレーク」

ソムリエの呟き
文・渋谷 康弘(ソムリエ)
第183回「掘り出し物の赤ワインを発掘!」

ハイ!!チーズ
文・皆見 敦子(栄養士/チーズシュバリエ)
第76回「グラスフェッドバター」

コーヒーを巡る人々
文・門上 武司((株)ジオード代表取締役/フードコラムニスト)
第41回「ゲイシャのこと」

共感する食のフィロソフィー
文・小山 進(「パティシエ エス コヤマ」オーナーシェフ)
第57回「パティシエこそ料理人的感覚を エスコヤマのフードメニュー」

ジパング式素材交遊録
文・マッキー牧元(タベアルキスト)
第289回「クロマグロ消滅危機。」

さらり日記
文・遠山 正道((株)スマイルズ代表取締役社長)
第265回「花畑」

〈シドニー発〉麻子ママ奮戦記
文・中宮 麻子
第205回「ニュータウンまでの道のり」

ケ・セ・ラ・さ・ら
文・畠山 優子
第178回「ムラングココ」

ひと皿のことの葉
文・上條 宏昌(小誌編集部)
第94回「詰める」

小倉 秀一

株式会社いまでや

の弥七
中華の枠を超えた、和との調和

 業務用酒類販売が生業である私は、毎夜のように取引飲食店や注目されている繁盛店を回る。職業柄、料理だけではなく、取り扱う酒とのペアリングを模索することも常で、それは食を楽しむために欠かせない要素であると思っている。

 そんな毎日の中で出合った中華料理店『の弥七』。中華の名店・三田『御田町 桃の木』や上海での修業を重ね、研鑽を積んできた山本眞也シェフが、2014年に荒木町にオープンし、すぐに人気店に。2017年6月、同じ荒木町エリアに移転したこの店は、一見和食店を思わせる清閑な店構え。器も和食器を使用し、まるで「中華懐石」「中華割烹」とも思える和と中華を見事なまでに融合させた、唯一無二の料理の数々だ。

「ジャガイモと清湯のすり流し」。口当たりはとてもスムーズできめ細かい。中の鰻はふんわりと柔らかく、花穂紫蘇の香りと黒胡椒のアクセントが心地よい。「海老の紹興酒漬け」は、粘性のある食感と噛みしめるたびに広がる海老の甘み。「スナップエンドウとアスパラのお浸し」を味わっていると、日本酒が飲みたくなってしまう。中華料理のはずなのに日本酒を欲するのは、素材を活かす調味料や出汁を感じるからこそ。

「よだれ鶏」は、山椒やラー油、そしてたっぷりのパクチーがのっている。それでもスパイシーさや香辛料を奥ゆかしく感じられるのは、山本シェフの技術の高さからだろう。そこに、愛知県の銘酒「醸し人九平次」を合わせてみる。このお酒は、何層にも感じられる味の緻密さ、果実を思わせる艶っぽい香り、そして食材の風合いを包み込みつつ、綺麗に引き締める酸がある。素材が活きた「の弥七」の味わいにしっかりと寄り添ってくれた。

 コースの〆は「麻婆豆腐」。豆腐と同じくらい柔らかく煮込んだ牛すじがガッツリと入っている。刺激的な辛さや尖った塩味は一切ない。ほんのりと山椒の風味が漂ってくる。炊き立ての釜炊きご飯が絶妙なタイミングで提供され、ニンニクや唐辛子の香味のおかげでご飯が止まらず、あっという間に完食してしまったのである。

 全ての料理に言えることは、一皿一皿妥協なく確かな「仕事」を実感し、そしてしみじみ旨い。山本シェフが創り出す繊細で優しい中華出汁がきいた味は、すぐにでもまた食べたくなってしまう。こうして書いている今も、頭の中は「の弥七」の料理を夢想して今度はどんなお酒と合わせようか、悩んで楽しくなってしまうのである。

東京都新宿区荒木町2-9 MIT四谷三丁目ビル1階
TEL 03(3226)7055

2019年1月号 情報区

es koyama 小山進氏
世界最大のチョコの祭典
8年連続最高位獲得

2018年10月にパリで開催された世界最大のチョコレートの祭典「C.C.C.」のコンクールにおいて、『パティシエ エス コヤマ』小山進シェフが、8年連続で「最高位ゴールドタブレット」を受賞した。
「What A Wonderful World~限りある生命 儚さを閉じ込めて~」をテーマに、今回は特に“香り”に注目して表現したショコラを創作。『SUSUNU KOYAMA’S CHOCOLOGY 2018』(1箱4個入:税込1,728円)は、「No.1野菊の香り」「No.2赤紫蘇のプラリネ」「No.3カシスの新芽~ロマネ・コンティ フィーヌ・ド・ブルゴーニュのアクセントで~」「No.4オアハカ~香りと刺激の二重奏~」。「視点を変えて世界を覗くと、普通に見えているものの奥に、面白いものをたくさん発見する。お菓子を通じてそのような世界を感じてほしい」と小山氏。
同店のショコラトリー『Rozilla』及びオンラインショップで発売。
●ご注文
http://www.es-koyama.com/

キッコーマン
新スタイルのレストラン
有楽町にオープン

『KIKKOMAN LIVE KITCHEN TOKYO』が、有楽町『ヒューリックスクエア東京』にオープンした。国内外で活躍するシェフ・料理人が開発した料理を、実演やトークによる“料理ライブ”と一緒に楽しむことができる新感覚レストラン。毎月ジャンルの異なるシェフが2~3人で新たな料理を提供する。完全予約制で、19:00にスタートし約2時間の食事。おひとり10,000円~15,000円(税込、サービス料10%・飲料代別途)。外国人に対応した「LiveTalk」を導入し、料理ライブがリアルタイムで20言語に翻訳されタブレット上に表示される。
●ご予約
https://www.kikkoman-livekitchen-tokyo.com

味富士
出しと糀の新ブランド
『だしこうじ屋』誕生

フジッコの贈答品等の販売を行う味富士が、東武百貨店池袋本店に『だしこうじ屋』を全国初出店。“毎日和食・一汁一菜のお手伝い”をコンセプトに、手軽に健康によい和食を作れる商品を品揃え。料理の味に深みを出す、新・万能調味料「だし糀」。化学調味料・保存料無添加の出しは「昆布」「鰹」「煮干し」「野菜」の4種。素材の旨味を引き出す糀は「塩糀」「醤油糀」「いしる糀」の3種。玄米を使用した、砂糖・アルコールなしの「甘酒」を新発売。
●お問い合わせ
だしこうじ屋
TEL 0120-77-0322(9時~17時:日・祝除く)

湖池屋
「カラムーチョ」が
ムンクの「叫び」とコラボ

湖池屋が、東京都美術館で開催中のエドヴァルド・ムンクの大回顧展「ムンク展―共鳴する魂の叫び」とコラボ。「ムーチョの叫び カラムーチョ ホットチリ味」、「ムーチョの叫び すっぱムーチョ さっぱり梅味」を、東京都美術館、サテライト展覧会「ニュウ・ムンク」会場(池袋・パルコミュージアム)、湖池屋オンラインショップほかにて販売。なお、オスロ市立ムンク美術館が所蔵するテンペラ・油彩画の「叫び」は今回が初来日となる。
●お問い合わせ
湖池屋 お客様センター
TEL 0120-941-751(平日9時~17時)

サントリー
干支シリーズ
数量限定新発売

ウインターギフトや、祝の席を飾る一品として毎年好評の干支シリーズ。猪の姿をかたどった陶製ボトルに松竹梅を描いた「サントリーウイスキーローヤル〈亥歳〉ボトル」(600?・8,800円)。金色ラベルに松竹梅と猪のイラストをあしらった「サントリーウイスキーオールド〈亥歳〉ラベル」(700?・1,880円)。「ザ・プレミアム・モルツ」は、松竹梅や富士山、日の出、猪の土鈴(どれい)のイラストを配した特別なデザインが用意されている。
●お問い合わせ
サントリー お客様センター
TEL 0120-139-310

日本橋『てん茂』
創業135年
「お昼の5品膳」

胡麻油で香りよく揚げる江戸前天麩羅の伝統を守り続ける、『てん茂』。明治18年に初代が屋台で創業し、明治40年に日本橋に店を構え、現在の風情ある佇まいの建物は昭和22年に建築された。
2020年に創業135年を迎える同店では、2019年12月末まで感謝を込めた「お昼の5品膳」を用意。天麩羅(才巻海老2本、穴子、小茄子、パセリ)、ご飯、みそ椀、お新香がついて2,000円(税別)。平日の昼1日5食限定。
●お問い合わせ・ご予約
てん茂
TEL 03-3241-7035

『銀座吉兆』開店3周年
1月2月の特別献立
「冬の幸の勢揃い」

『銀座吉兆』は1月11日(金)~2月28日(木)、ふくの白子、九絵、すっぽん、鶉など、冬の海山の幸の競演による特別献立「冬の幸の勢揃い」32,400円(税込・サービス料別)を用意。お椀は「蟹新丈」又は「ふかひれすっぽん茶碗蒸し」、焼物は「鶉山椒焼き 黄身だれ」又は「九絵柚庵焼き」、御飯は「ふく白子いい蒸し」又は「黒毛和牛ロースすきしゃぶ 白釜御飯」など。掘り炬燵和室、貸切可能なホール席など用向きに合わせて利用したい。
●お問い合わせ・ご予約
銀座吉兆
TEL 03-3535-1177

キユーピーグループ
野菜の末利用部活用で
内閣総理大臣賞受賞

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カット野菜の市場が拡大する一方で、工場で発生する端材(キャベツの芯や外葉など)が産業廃棄物として処分されている。資源の有効活用と環境保全の取り組みとして端材の再生利用を検討してきたキユーピーグループが、乳牛用飼料への再生利用に成功。長期保管できる形へ加工し、遠方の酪農家へも供給可能に。この活動が、「平成30年度リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表彰」において、内閣総理大臣賞を受賞した。
●お問い合わせ
キユーピー株式会社
https://www.kewpie.co.jp

新春鼎談

牛尾治朗 茂木友三郎 宮内義彦

日本を〝東洋のスイス〟に

   キーワードは「寛容の精神」

 2019年新年号にあたり本誌巻頭対談のホスト役を務めていただいている皆さまにお集まりいただき、さまざまな話を伺った。
世界を席巻するアメリカ・トランプ大統領の強硬な外交政策、台頭する中国、移民問題に揺れるヨーロッパ、混沌とする世界情勢の中で日本がなすべきことは何か、多分野にわたりお三方が意見を述べられた。

編集部
2019年新年号にあたり、本誌巻頭対談のホスト役を務めていただいている皆さまにお集まりいただきました。よろしくお願いいたします。

〈乾杯〉

編集部
まずは、茂木さんが平成30年度の文化功労者に選ばれたということで、おめでとうございます。

「食文化の国際交流」をモットーに、長年にわたりしょうゆや日本の食文化を海外に紹介され、日本国内における食文化の継承や食育の推進に努めてこられた。その働きが、「企業活動によるしょうゆの普及を通じて、国内外における日本の食文化の普及のみならず、食育活動にも積極的に関わるなど、食文化の普及と振興に果たしてきた功績」として認められ、顕彰されたということですね。

宮内
政府はいいところに注目したと思いますね。

牛尾
しょうゆの味というのは、日本の一つの文化ですから、その文化を国が称えるというのは、とてもいいことですよ。

茂木
おっしゃるとおり、しょうゆというのは日本の食文化の中心の一つですから、しょうゆを海外に紹介することは、日本の食文化を紹介することにもなるのだと、私は社内でも何十年も前からずっと言い続けているのです。世界の国々といろいろな文化交流をすることが大切ですが、その中でも食文化の交流というのは非常に重要だと思うのですね。「同じ釜の飯を食う」「寝食を共にする」という言葉があるように、同じものを食べると、みんな仲良くなれるでしょう。ですから、しょうゆに限らず日本の食を世界の人々に紹介して、触れてもらうことで、日本の文化、日本という国に対する理解を深めてもらえると同時に、友好の促進につながるだろうと。私は旗ふり役を長年務めさせていただいたと思いますが、実際に食文化の交流を実施するためには多くの方々のご支援・ご協力が必要でした。それらの皆さまのご支援・ご協力に対し、この機会に厚く御礼申し上げたいと思います。

牛尾
しょうゆが美味しいということを、しょうゆ文化のない国の人に知ってもらうのは大変なことですが、それをずっとやってこられた茂木さんの功績は大きいですよ。

茂木
私は「農林水産物等輸出促進全国協議会」(日本の高品質な農林水産物・食品の輸出を促進することを目的に2005年に設立)の会長を仰せつかって、しょうゆに限らず、日本の食文化を海外に広めようということでずっとやってきたわけですが、その出発点となったのは、内閣府の知的財産戦略会議事務局が2005年に設置した「食文化研究推進懇談会」でした。

牛尾
「食文化研究推進懇談会」は大成功でしたね。

宮内
日本の食が世界から注目され始めたのは、あの頃からですね。

茂木
「日本ブランド」を世界に誇れる知的財産と位置づけて、政府が中心となって海外展開に力を入れ始めたのですね。そこで、日本の食文化をその「日本ブランド」の一つとして捉えて、世界に発信するためにいかに具体的なアクションを起こすかということを、「食文化研究推進懇談会」で議論することになったわけです。私が会長で、副会長が国立民族学博物館名誉教授の熊倉功夫さん、そのほか『東京??兆』の湯木俊治さんや『オテル・ドゥ・ミクニ』の三國清三さん、『辻料理学館辻調理師専門学校』の辻芳樹さんをはじめ、料理人や食の研究者など各界の有識者が集まって、メンバーは14人でした。

世界で日本食を食べている人はどれくらいいるかというと、これは勘定が難しいのですが、「日本食を1年に1回以上食べる人」を「日本食人口」と定義して勘定すると、当時6億人という数字でした。その「日本食人口」を、官民の協力のもと、5年後に2倍の12億人にしようという計画を立てて、「日本の食文化とは何か」というところから始まって、それを普及するための具体的な取り組みについて議論がなされました。それが結果的に、2013年の「和食」のユネスコ無形文化遺産登録につながったわけです。

牛尾
「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されて、みんな喜んだでしょう。

茂木
本当に喜ばしいことでした。「食文化研究推進懇談会」から始まって、そこからいろいろな活動が生み出されてきたということですね。