特集リスト

2019年4月号 情報区

銀座吉兆
春先の疲れをとる
山菜の苦味を盛った献立

苦味には冬の体から春の体へとスムーズに変えてくれる働きがあり、冬眠から目覚めたクマが最初に口にするのは蕗の薹とも言われている。『銀座吉兆』では、春の食材を美味しく食べる献立「春の皿には苦味を盛って」32,400円(税込み・サ別)を、4月21日(日)まで提供。
「膳菜」は、鯛白子キャビア・鯛桜寿司・蛤ちり酢の桜八寸盛合せで始まり、「お椀」は、筍若布椀・新バチ子、又は、鯛しゃぶ・新玉葱若布、「造り」盛り合せと続く。「箸休」に蕗の薹田楽、「焼物」は、稚鮎焼揚げ・たらの芽天ぷら、又は、春ます木の芽焼。「焚合」のあと、「御飯」は、白魚山菜なべ・白釜御飯、又は、筍御飯・黒毛和牛ローストビーフ添えとなる。
掘り炬燵和室(2~3名)、椅子席3室、ホール席は貸切も可。
●お問い合わせ・ご予約
銀座吉兆
Tel 03-3535-1177

オハヨー乳業
「ロイテリヨーグルト」
リニューアルし全国発売

歯ぐきを健康に保つ機能がある、2億個の生きたロイテリ菌が含まれた、日本初の“口内フローラ”に寄与する機能性表示食品「ロイテリヨーグルト」(162円)。関東・甲信越を含む11都県で展開してきた本品が、今春から販売エリアを全国に拡大、あわせてパッケージと内容をリニューアル。生乳を使用、香料・安定剤不使用のシンプルな配合はそのままに、ミルク本来の風味を活かし、よりスッキリとした味わいに。歯に優しいキシリトールの穏やかな甘さも特長。
●お問い合わせ
オハヨー乳業
Tel 0120-084309

サントリー
世界5大ウイスキーを
1杯で楽しめる「碧Ao(アオ)」

SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(5,400円/700?)を4月16日(火)から全国で数量限定新発売。サントリーグループが有する、世界5大ウイスキー産地(アイルランド・スコットランド・アメリカ・カナダ・日本)の自社蒸溜所で造られた原酒を日本でブレンド。甘く華やかな香りとまろやかな口当たりながら厚みのある味わい。世界5大ウイスキーの個性が織り成す、複雑で豊かな香味の変化を楽しめる。
●お問い合わせ
サントリー お客様センター
Tel 0120-139-310

湖池屋
一年中食べられる
「じゃがいも心地」

独特の厚みとサクサクとした心地よい食感で、じゃがいもの素材の味わいを楽しめるポテトチップス「じゃがいも心地」。「オホーツクの塩と岩塩の合わせ塩味」「じゃがいもの味を深める香り立ち醤油味」「富良野産生乳の絶妙バター」(各オープン価格)。昨年の秋冬限定発売だった3品が、多くの継続希望の声に応えて今春より通年販売に。“一年中食べられる「じゃがいも心地」”としてスタートした。
●お問い合わせ
湖池屋 お客様センター
Tel 0120-941-751(平日9時~17時)

キユーピー
世界包装機構主催
「ワールドスター賞」受賞

「キユーピー ドレッシング」の180?容器が、「ワールドスターコンテスト2019」フード部門にて、「ワールドスター賞」を受賞。世界の優れたパッケージとその技術を普及することを目的としたコンテストで、「軽さ」「開けやすさ」「注ぎやすさ」「分別しやすさ」が評価された。容器を軽量化することで、原料調達・製造・輸送までにおいて、温室効果ガスを約20%削減するなど、環境にも配慮されている。
●お問い合わせ
キユーピー お客様相談室
Tel 0120-14-1122

溜池山王聘珍樓
春の薬膳セミナー
申し込み開始

年4回開催される人気の薬膳セミナー。講師は国際中医師の大田ゆう子氏。中国伝統医療に基づいた食養生の知恵を学び、テーマに沿った料理を味わう。春は急激な季節変化で心身の状態もバランスが乱れやすくなるので、薬膳で「気」を整えたい。  
 『溜池山王聘珍樓』での開催は、4月6日(土)12時と18時、20日(土)12時スタートの3回。参加料はお一人12,000円。横濱本店、大阪店でも開催される。
●お問い合わせ・お申し込み
溜池山王聘珍樓
Tel 03-3593-7322

川原町 泉屋
名物「鮎らーめん」
都内で初の実演販売

岐阜・長良川の鮎料理で人気の『川原町 泉屋』が、都内で「炭火焼・鮎らーめん」(1,250円)を実演販売する。上湯に和の一番出汁をブレンドし、鮎焼きほぐしと香味油、天然鮎の魚醤を加えたスープが自慢。麺は、京都『麺屋棣鄂』の中細麺。備長炭で焼いた天日干しの鮎のひらきが丼に。期間は、4月15日(月)~19日(金) 10時~18時。『むぎくらべ』(千代田区神田小川町2-1-1)にて。
●お問い合わせ
川原町 泉屋
Tel 058-263-6788

中川政七商店
ルミネ北千住店
オープン

1716年創業の奈良の老舗、(株)中川政七商店。“暮らしの道具”をコンセプトに展開する、社名を冠した生活雑貨ブランド『中川政七商店』の38 店舗目となる店が、駅に直結した『ルミネ北千住』4階にオープンした。台所の道具や季節のしつらい、服飾など、日本各地に受け継がれてきた職人の技や想い、暮らしの知恵が息づく約1,200点の品々を展開。毎日の暮らしが楽しくなるアイテムが揃う。
●お問い合わせ
中川政七商店 ルミネ北千住店
Tel 03-6812-0830

宮内対談

京都大学大学院農学研究科修士課程修了後、伊藤忠商事に21年間勤められた松本晃さん。
最後の6年は医療機器専門商社に出向、大赤字会社を大黒字の優良会社へと好転させた。
その手腕を買われ、ジョンソン・エンド・ジョンソン社長に就任、トップとして9年で売上を約4倍に伸ばし、続いて、 CEOを務めたカルビーでは、9年で売上高は1.8倍、営業利益は6.1倍になった。
「会社を儲けさせることが趣味」だという「経営のプロ」は、現在、RIZAPグループの再生に挑んでいる。

松本 晃(RIZAPグループ(株)取締役)
会社を儲けさせることで人を幸せにするのが一番の楽しみ

宮内
ようこそお越しくださいました。

松本
お招きいただきまして、ありがとうございます。『カルビー』では、大変お世話になりました(笑)。

宮内
松本さんから「社外取締役に」というご下命を拝しまして、2017年6月から務めさせていただいております(笑)。

松本
取締役の仕事は、株主に代わって会社の経営を監視することです。その取締役が社内の人だけに限定されてしまっては忖度だらけの世界になりますから、社外からちゃんと監視して物申してくださる方ばかりを集めさせていただいたのです。宮内さんは大変な著名人ですが、会社のことを厳しく見てくださる方だと思ってお願いしました。

宮内
松本さんは2009年に、業績が停滞していたカルビーの経営トップ(代表取締役会長兼CEO)に就かれて、9年間で売上高は1.8倍、営業利益は6.1倍に伸ばされた。その松本さんが昨年6月に退社されて、なんだかぽっかり穴が空いてしまったような感じになりました。

松本
取締役の仕事は、株主に代わって会社の経営を監視することです。その取締役が社内の人だけに限定されてしまっては忖度だらけの世界になりますから、社外からちゃんと監視して物申してくださる方ばかりを集めさせていただいたのです。宮内さんは大変な著名人ですが、会社のことを厳しく見てくださる方だと思ってお願いしました。

宮内
松本さんは2009年に、業績が停滞していたカルビーの経営トップ(代表取締役会長兼CEO)に就かれて、9年間で売上高は1.8倍、営業利益は6.1倍に伸ばされた。その松本さんが昨年6月に退社されて、なんだかぽっかり穴が空いてしまったような感じになりました。

松本
昨年亡くなられた創業者の松尾雅彦さん(カルビー元会長)に声をかけていただいて、私は61歳で会長に就任しました。その際に、松尾さんから頼まれたことは2つでした。一つは上場すること、もう一つは、それまで交渉を続けていた『ペプシコ』(アメリカのニューヨークに本社を置く清涼飲料・スナック食品メーカー)との業務提携を実現することです。ペプシコとは2009年に業務提携し、2011年に上場(東証1部)して、その2つの約束は果たしました。9年で業績はV字回復しましたし、私がやるべきことはすべてやりましたから、昨年70歳になったのを機に、このあたりで区切りをつけようと思ったのです。

日本企業ではトップが退任した後も、顧問や相談役として会社に残るのが一般的で、私も『ジョンソン・エンド・ジョンソン』の社長を辞めた後、最高顧問に就いて1年間会社にいましたが、その間に何をしたかというと、何もしていないのですね。辞めてからもそうして会社に残るのは良いことではないと思いまして、カルビーのトップを退いた後は、すっぱり手を引きました。

榛葉 益英

終りの季節

十五
独創的な力強い蕎麦

 京都・哲学の道沿いに佇む一軒の蕎麦屋。『十五』は、亭主が目の前で十割蕎麦を打ち、打ち立てを切り茹で上げるという、ライブ感のある蕎麦屋なのだ。営業時間も10時から17時までと、まさに十五な店である。この店との出合いは、京都の建築家、木島徹氏が手がける店を見て回ったのがきっかけだ。数寄屋造りの店内はカウンター席のみ。一枚板のカウンターはシンプルで美しく、土壁に包まれた空間は凛とした気分にさせてくれる。

 私が伺ったのは冬場だからか、釜から白湯をいただいた。釜に入れた水は滑らかな質感で心地いい。こういった気遣いはありがたく思う。

 メニューは、そばがきと蕎麦、ビールと日本酒という、シンプルな内容。まずは、日本酒を注文。炒った蕎麦の実が突き出しで提供される。これを適当につまみながら、そばがきと蕎麦を待つ。

 熱々の土鍋に、ふっくらとしたそばがき。蕎麦粉と水のみのレシピとは思えない、もっちりした食感と素晴らしい蕎麦の香り。見た目は少し強面な亭主だが、話すと無邪気な笑顔が優しく面白い。そして蕎麦を打つ姿勢は真剣そのものだ。

 そばがきを頬張っていると、蕎麦がやってきた。文字では表現できないほどの力強く、生き生きとした蕎麦。まずはそのまま、もしくは塩をつけていただく。薬味はネギと大根の鬼おろし。京風とは違った出汁の効いたつけ汁もいいが、この店の独特な食べ方が、九州の薄口醤油を蕎麦に直接かけていただくのである。これが不思議とマッチしていて美味しい。塩辛くなってしまうのかと不安にもなるが、蕎麦の香りが残り続ける。普通の蕎麦屋では、蕎麦を2枚は平らげる私だが、『十五』の蕎麦は1枚で大変満足させてくれる。

 実はかくいう私も、東京六本木にて木島氏デザインのバーを経営している。こういった諸先輩方の店に伺うと思うのは、素敵な内装や料理も素晴らしいが、何よりプロとしての亭主のこだわりや情熱がこちら側まで伝わってくる。私自身、毎日の営業でそれができているか? と振り返る時間を与えてくれる。今後、著しいITの普及やロボット社会になると言われる中で、何より飲食店は「人」次第だと思う。情報社会で、お客様は欲しい情報がすぐに手に入る。真っ当な店だけが生き残る、そんなよくも悪くも凄い時代になってきている今、私も本物の価値の追求をしていきたい。

 この原稿が掲載されるのは、ちょうど哲学の道沿いに桜の花が咲いている頃。桜を眺めながら美味しい蕎麦はもちろん、素敵な亭主に会いに行くのが今から楽しみで仕方がない。

京都府京都市左京区浄土寺南田町71-6
TEL 非公開

2019年4月号

◆宮内義彦対談◆

松本 晃

RIZAPグループ(株)取締役

◆とーやまの昼膳放談◆

井口 皓太

世界(CEKAI)代表

◆味の見聞録◆

高知の魚が美味しい店
高知の魚といえばカツオが有名だが、そのほか清水サバやドロメなど、地元で旨い魚が食べられる3軒をご紹介。

目次

宮内義彦対談
松本 晃(RIZAPグループ(株)取締役)
「会社を儲けさせることで人を幸せにするのが一番の楽しみ」

日々是好日なり
文・南 美希子(エッセイスト・コメンテーター)
第172回「歌謡曲」

食のタイムトラベル
文・加来 耕三(歴史家・作家)
第91回「大友宗麟と鮑の代用〝鮑腸(ほうちょう)〟」

草を喰む
文・中東 久雄(「草喰なかひがし」主人)
第60回「春草のうつろひ」

はんなりと京菓子
文・山口 祥二(「京菓子司 末富」代表取締役社長)
第37回「春爛漫」

悪食三昧
文・樫井 雄介
第205回「東京の花街」

味のパトロール
文・榛葉 益英(しんばやすひで)(終りの季節)
京都・左京区「十五」

とーやまの昼膳放談
ゲスト:井口 皓太(世界(CEKAI)代表)

名店会ファイル
第250回「蓮香」

美味良宴
文・マッキー牧元
其の二百四十四「北イタリア満腹ツアー 素敵な食堂の巻」

キャビンアテンダント私のお気に入り
文/写真・伊東 実佳(日本航空客室乗務員)
第313回「ハンバーガーに恋をして」

味の見聞録
第267回「高知の魚が美味しい店」

おいしい!には訳がある
文・宮川 順子(MIIKU(社)日本味育協会代表)
第40回「弁当に歴史あり!」

ふるさとの味、おふくろの味
文・大垣 全央(大垣書店取締役副社長)
第341回「ぬか漬けの白菜」

台所と食卓の名脇役(新連載)
文・細萱 久美(元(株)中川政七商店バイヤー)
第12回「割烹着」

おいしいひとり旅
文・山崎 まゆみ(温泉エッセイスト/ノンフィクションライター)
第25回「とろけそうなアカザエビ」

一期一食
文・横川正紀(ディーン&デルーカ 代表)
第1回「デルーカ氏と蕎麦」

これをあげたい!
文・橋本 和乃(『むすひ堂』主宰 /NPO法人和の学校会員)
第133回「彩雲堂の「柚衣(ゆずごろも)」」

タネもシカケもある話
文・森田 敦子((株)サンルイ・インターナッショナル代表/植物療法士)
第85回「ハーブを用いたフィトテラピー」

ドクターの天眼鏡
文・石田 浩之(医学博士)
第133回「シベリアに『シベリア』はなかった…。」

ソムリエの呟き
文・渋谷 康弘(ソムリエ)
第186回「ビジネスに役立つワインの知識─シャンパーニュ ドン・ペリニヨン編─」

ハイ!!チーズ
文・皆見 敦子(栄養士/チーズシュバリエ)
第79回「チーズの食べ比べ」

コーヒーを巡る人々
文・門上 武司((株)ジオード代表取締役/フードコラムニスト)
第44回「燻製珈琲」

共感する食のフィロソフィー
文・小山 進(「パティシエ エス コヤマ」オーナーシェフ)
第60回「技とセンスが光る若手焼き鳥職人 激戦区でひときわ輝く個性」

ジパング式素材交遊録
文・マッキー牧元(タベアルキスト)
第292回「津軽料理を伝えし気骨の人」

さらり日記
文・遠山 正道((株)スマイルズ代表取締役社長)
第268回「三大小問その3」

〈シドニー発〉麻子ママ奮戦記
文・中宮 麻子
第208回「今どきの若い世代」

ケ・セ・ラ・さ・ら
文・島 郁子
第181回「合鴨のソテー ベリーソース」

ひと皿のことの葉
文・上條 宏昌(小誌編集部)
第97回「ふっくら」

高知の魚が美味しい店

ゆうき屋

高知といえばカツオ
質の高い刺身と銀皮造りをぜひ

 ご夫婦で切り盛りする寿司・小料理屋さん。市内にカツオが食べられる店は多々あるが、質の高さを考えれば、『ゆうき屋』。事前予約を入れて、カツオもお願いし、来店するといいだろう。

 刺身と銀皮作りがあるが、両方食べてほしい。赤い身に歯を立てれば、むちっとした歯応え。この上なく新鮮で、品のある脂の甘みの奥に逞しい鉄分が眠っている。こんなカツオは、他ではなかなか出合えない。

 さらにすごいのが、滅多にとれない幻の魚「モンスマガツオ」。もっちりとした身はきめ細かく滑らかで、脂をしっとり漂わせ、消えていく。中トロのようだが、マグロの圧倒感とは違う神秘的な味の奥行きがある。

 そして「金目鯛」。脂は乗っているのだが、さらりと舌を流れていく。伊豆より海水が高温なのに、身も味もだれていない。これが高知の金目鯛だという。仏(ぶっ)手柑(しゅかん)を搾って、醤油にチョンと浸けて食べれば、優しい甘みがゆるゆると流れて、なんとも旨い。

 さらに、腹身はシコシコと、背側はもちもちと歯を喜ばせる「清水サバ」、淡白ながら奥底に滋味を覗かせる「アカバ」、柚子で味付けた酢飯と〆サバによる「いお寿司」、脂がほどよい「鰻の握り」など。

 締めは「カツオ茶漬け」で決まり。熱々の出汁をかけ、色が変わった頃合いで掻き込めば、出汁にカツオの滋味が溶け込んで、笑いが止まらない。一心不乱に食べ、完食。

●ゆうき屋 
高知県高知市帯屋町1-9-251
電話=088(873)0388
営業時間=18時~材料が無くなり次第終了 
定休日=日曜日

池澤本店 上町食堂

1階の魚屋で魚と調理法を選び
2階の食堂でランチを楽しむ

 高知で150年営む老舗魚屋『上町池澤本店』。1階の魚屋で食べたい魚を選び、2階の『上町食堂』にて好みの調理法(塩焼き、フライ、天ぷら、刺身など)で料理してくれる。天然シマアジの刺身、カツオのたたき、サバの塩焼き、カツオの心臓塩焼きに、ポテサラや野菜の煮物などの惣菜、海鮮丼や定食などもある。もうキラキラと輝く魚を見ているだけでコーフンする。

「スマガツオと天然シマアジは刺身にして。ホウボウとブリの白子は煮付けで。煮付けは時間かかる? 残念。なら、この太いマサバ焼いて。あとドロメもね」といった具合に次々と頼むのである。これは落ち着いていられない。しかも、スマガツオ980円、天然シマアジが1850円と、安い。

 サバは品のいい脂をまとっていて、すかさず「ご飯!」と叫び、カツオはきめ細やかな身に、しっとりと脂を乗せている。天然シマアジは、甘い脂がすうっと溶ける。魚、ご飯、魚、ご飯と食べれば、幸せ!

●上町池澤本店 上町食堂 
高知県高知市上町4-3-11
電話=088(823)5225
営業時間=毎週木金土の3日間のみ営業11時~14時
定休日=日曜日・月曜日・火曜日・水曜日・祝日

魚兼

魚屋の立ち食いスタンドで
土曜日限定の美味しい魚ランチ

 街道沿いにある小さな魚屋。その魚ケースの前に小さなテーブルを一つ置き、毎週土曜日のみ、魚料理を出す。立ち食いながら、どの料理も割烹並みのレベル。ご主人は、京都の割烹『あと村』で働いたのち、家業の魚屋を継がれた料理人なのである。

 イワシの酸味と旨味が、甘酢で味付けて2度濾したおからのきめ細やかさと共鳴する「ウルメイワシのおから寿司」。塩麹漬け鮎を酢洗いした「鮎寿司」。出汁の味が決まった「冷やし梅茶碗蒸し」。そのほか、「赤魚のすまし汁」、「りゅうきゅうとウルメイワシの酢の物」、「とうもろこしのかき揚げ」、「マグロ漬けと葉わさびのたたき」、「塩麹漬けウルメイワシの焼き物」、「出汁巻き卵」、「筍とうすいえんどうの煮物」など、どの料理にも気品があり、素晴らしい味わい。

●魚兼 
高知県吾川郡いの町藤町15
電話=088(892)0216
営業時間=10時~19時
定休日=市場が休みの水曜日・日曜日・祝日
※立ち食いスタンド営業=毎週土曜のみ営業11時~14時(春~秋限定、仕入れによって休む場合もあり)
営業状況はFacebookページで確認を
https://www.facebook.com/sakanayauokane

盛岡、宮古のウマい店

和かな 盛岡本店

最上質の肉を熟練の技で焼き上げる
ステーキ・鉄板料理

 熟成庫でエイジングされた最上質の「いわて短角牛」や「前沢牛」を堪能できる、盛岡を代表するステーキの店。1階と2階に70席、半個室と完全個室と、様々なタイプのテーブルで鉄板焼きをいただける。

 赤茶色をしていることから、郷土玩具の「赤べこ」の愛称で親しまれてきた岩手の短角牛は、国内年間流通が1%程の稀少ブランド。脂肪分が少ない赤身肉は噛みしめるほど美味しい。同店では久慈市の『田村牧場』から一頭買いをしているが、自然放牧、自然交配と希少であるため、事前予約をおすすめしたい。一方、奥州前沢牛はとろけるような霜降りで岩手を代表する肉。

 特選ステーキコースは、①岩手県産黒毛和牛のサーロイン150gまたはフィレ100g、8000円 ②短角牛サーロイン150gまたはフィレ100gまたは希少部位、7000円 ③短角牛のおまかせ部位120g、4800円 ④和かな厳選牛おまかせ部位150g、4800円から選べる。そのほかアワビや伊勢海老、季節の魚介と特選ステーキを楽しむコースもあるが、締めのご飯はガーリックライスがおすすめ。

 鉄板の上で繰り広げられる熟練の技はもちろん、坂下大輔社長の食材に対する情熱が肉のみならず前菜や付け合わせの野菜、香の物にまで行きわたっていて、こちらでは最上質のものを楽しむことができる。

●和かな 盛岡本店
岩手県盛岡市大沢川原1-3-33
電話=019(653)3333
営業時間=11時半~14時(L.O.)、17時~20時半(L.O.)
定休日=火曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始
http://www.wakanagroup.com

よし寿司

四季折々の新鮮な魚介を
リーズナブルに楽しめる人気店

 宮古駅から徒歩5分。地元宮古の人々に愛され続ける『よし寿司』は、四季折々の新鮮な魚介をリーズナブルにいただける。

 ある日のお造りは、チダイ、カツオ、マグロ、イカ、鰯、海老と、それぞれの歯ごたえと香り、うま味を楽しむ一皿。続いて蛸、マツモ、ホヤ、メカブの酢の物。「マツモ」は岩礁に生息する海藻で、一般には流通していない高級品。水揚げしてすぐに乾燥させたものが売られているが、酢の物やお椀に入れると豊かな磯の香りが広がる逸品だ。続いて「どんこ」と呼ばれるアイナメの肝和えと海老の頭の塩辛。さらにワカサギ、根昆布、穴子の天ぷらに、キンキの焼物。酒は、市内浄土ヶ浜近くの湧き水で造られる「千両(せんりょう)男山(おとこやま)」を合わせる。握りは、イシカゲ貝、マグロ、海老、鰊、雲丹に、先ほどのチダイのお頭を潮汁でいただく。

 旬の味に舌鼓を打つ客で連日盛況。

●よし寿司 
岩手県宮古市保久田4-27
電話=0193(62)1017
営業時間=11時~14時(L.O.)、16時半~21時半(L.O.)
定休日=月曜日・不定休

Ristorante KATUYAMA

地物の山海の幸と新鮮な野菜を
ふんだんに使ったイタリアン

 盛岡で人気イタリアンを経営していたオーナーシェフの勝山國信さんが地元宮古に戻り開店した店。ランチに訪れたこの日の前菜は、マンボウのこわた(内臓)、サバのマリネ、穴子、イシカゲ貝、ツブ貝、ホヤクリーム、「天使の海老」、鮎のマリネ、鯨のフリットと、この一皿だけでも充分に楽しめる。パスタはトマトの酸味が繊細に調和するワタリガニとトマトのスパゲティ。メインは牛タンの煮込み。こっくりとしたワインソースが味わい深い。地物の山海の幸と新鮮な野菜をふんだんに使う勝山さんのイタリアンはまだまだ奥が深そうだ。

 黄色が目印のウッディな造りの一軒家。骨つき生ハムが置かれたカウンター席でシェフと会話を楽しんだり、明るい陽が差し込む席でおしゃべりしながらランチする地元の主婦や、記念日のディナーに訪れるという常連客に愛されている。

●Ristorante KATUYAMA 
岩手県宮古市黒田町6-29
電話=0193(62)0022
営業時間=11時半~14時(L.O.)、18時~21時(L.O.)
定休日=水曜日

鈴木 ゆたか

映画プロデューサー

こうぜん
海底を彷徨う甲殻類たちを思って

 どんな食材にもどんな人にも味わいがある。工業製品のように同じ機能や品質を求められるものと違ってそれぞれの持ち味がある。野に咲く花のように、みな同じように見えてその実一輪一輪が個性を持っている。そんな個性を味わい楽しむことのできる出会いは、人生の喜びの一つだ。

 ここ、『こうぜん』もまた個性的なお店の一つである。たまに見せる女将の仏頂面すら愛おしい。で、愛おしいといえばカニである。毎年、11月初旬になると日本海ではズワイガニ漁が解禁になり、カニを愛してやまない私には胸躍る季節がやってくる。中でも卵を孕んだ小型の雌カニは、雄の味わいとは一線を画す食味がある。彼女たちはセコガニとか香箱カニと呼ばれ、殻の外側にある外子、胴の中ほどにある内子を持っている。『こうぜん』では北陸の流儀にのっとりセコガニの心体を一度解体し、その甲羅を基礎に詰め直し提供される。その工程は、一度甲羅を外し、脚部をもぎ取り、外子を取り外し、体幹に鮮やかな朱色を見せる内子を取り分けるところから始まる。甲羅の裏側にある味噌をスプーンか何かで刮(こそ)いで整地し、その上に軟骨部分に仕切られた胴身を食感を損なわないよう取り外し、整地された味噌の上に再構築してゆく。さらに、脚部の第三関節の先まで丁寧に包丁を入れ、一本一本見事に切り出された床柱のような身を静かに横たえ甲羅の開口部に蓋をしてゆく。さて、外子と内子の取扱いだが、この胴身と脚身のアンサンブルを最大に生かすよう絶妙に配置される。整地された味噌と胴身の間に内子を、橙に輝くツブツブの外子を胴身と脚身の間に忍ばせてあるのだ。『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲の美しいメロディと鏡写しのように、聞く者、食べる者を酔わせてゆく。

 今シーズンはもうその季節は去ってしまった。しかし、その味を味わうことを楽しみに一年を過ごすこともまた人生の味わいだ。カウンター席に活けられた草花は、季節の移ろいを見せ、春には春の花を夏には夏の彩りを。女将の心持ちと共に移ろってゆく。そんな風情を肴に、日本海の海底を彷徨うカニたちの姿を妄想しながら、来シーズンを待とうとしよう。

 そして、酔いのお供は青森『西田酒造』の「田(でん)酒(しゅ)」を徳利で二合半、が良い。

東京都世田谷区北沢2-33-2 第二周和ビル1階
TEL 03(3485)1642