札幌・函館のイタリアン

セミーナ

北イタリアの郷土料理を中心に
北海道の食材が揃う

 同じ場所にあった人気店「サグラ」の田中寿史シェフが、居抜きで開店。壁には道内48の生産者を記した黒板が掲げられている。4月のある日のコースより。

「ホタテとあずき菜 発酵レモン」。ホタテのミネラルとレモンの酸味が手を結ぶ。

「本マスのスモーク桜のチップ、ファットリアビオ北海道のデイル入りリコッタチーズ、貝の汁でゆでた菜花」。菜花の味が濃いこと。甘みだけでなく強い旨みが奥底にあり、本マスの味を膨らます。

「北島農場の豚のプロシュート・コットと春紅玉に山わさび、天然クレソン」。リンゴの柔らかい甘みとハムの塩気、山わさびの刺激が見事に重なり合う。

「無農薬全粒粉の自家製フォカッチャ」。噛めば歯を押し返す弾力があって、小麦の甘い香りと焦げ香が漂い、飲み込む時にふわりと鼻に抜けていく。いつまでも噛んでいたい滋味がある。

「白アスパラとグリーンアスパラのグリル、スクランブルエッグ、北島農場のピートスモークのベーコン」。アスパラ、卵、ベーコン、3者の甘みと香りが出合う喜び。

「余市の一年ムール貝と松前の海苔のパスタ」の次は「オホーツクの流氷明け毛ガニと新ひだか町の木の芽のリゾット」。毛ガニの甘みと木の芽の爽やかな刺激香が、美くし抱き合う。

「北島農場の豚のアロスト」。豚の甘い香り、脂の溶け具合とコクが素晴らしい。

「四種のキノコのタヤリン」。極細タヤリンに、キノコの香りがまとわりついてなんともうまい。最後のドルチェは「パンナコッタとイチゴだけのジェラート」。

豊かな北海道の地で、薬を与えず健やかに育った野菜と海の生物、陸の生物を生かしたい。そんな田中シェフの哲学を実直に表現した料理は、精神を安寧へと導く。

●セミーナ 
北海道札幌市中央区南1条西8丁目20-1 ライオンズMS大通公園 小六ビル1階
電話=011(219)4649
営業時間=12時~13時(L.O.)、17時半~24時(L.O.)
※土日祝のランチは13時半(L.O.)
不定休/dd>

コルツ

希少な道産ワインと
多彩な料理とのマリアージュ

 函館出身の佐藤雄也シェフによる、地元の産物を生かした、丁寧な仕事が光る数々の料理が魅力。4月のある日のコースより。

「ヤギのチーズと黒にんにくの焼き菓子」「新玉ねぎの冷たいスープと生うに」に続いて「カルパッチョ」。脂が乗ったイシガレイ、身質がしっかりとしたクロソイ、ニシン、ババガレイ、マコガレイに、セミドライ大根、わさびドレッシングが合う。

 次は前菜。「白樺樹液」「豚スネ肉、山葡萄ソース」「蓴菜ピクルス」「大沼のエビのバルサミコとカラメルの佃煮」「しどけの無濾過菜種油とごま和え」「パテ・ド・カンパーニュ、紫玉ねぎ甘酢漬」「浅葱とマスカルポーネ、山わさびとホッキ貝の和え物」「燻製鯨の豆腐とサワークリームペースト挟み、焼きなすソース」「熊肉のリエット、栗粉で作ったケークサレ」「王様しいたけの子供、椎茸パウダーで作ったチャルダ」など、実に楽しい盛り合わせ。

「バッカラ・マンテカート」。干しダラを煮てペースト状にしたものに、細かく切った胃袋も混ぜてあり、食感が面白い。

「ジャガイモとマスカルポーネのムース、鶉の卵黄、十勝マッシュルームのスライス」。ジャガイモ、マスカルポーネ、鶉の卵黄の淡い甘みに酔っていると、後からマッシュルームの香りが漂う。素晴らしい!

「岩海苔を巻いたホタテのソテー」「枝豆のラヴィオリ」の次は「蝦夷鮑、鮑の煮汁と百合根のソース」。蒸し煮した蝦夷鮑に歯を入れると、海の滋養が溢れ出し、そこに百合根の上品な甘みが流れ込む。

「キンキの若布ソース」「ジビーフのしんたま」「あずき菜とマスのスパゲッティ」と続き、ドルチェ2皿でコースが終了。

希少な道産ワインが数多くあり、ぜひ料理とのマリアージュを楽しみたい。

●コルツ 
北海道函館市本町4-10
電話=0138(55)5000
営業時間=12時~13時半(L.O.)、18時~21時半(L.O.) 
定休日=月曜日・日曜日のディナー