高知のイタリアン

オンベリーコ

自家製ハムやソーセージ
丁寧な作りが光る逸品揃い

 メニューにはハムやソーセージ、カプレーゼ、カルボナーラなど、おなじみの料理名が並ぶ。「ハム・ソーセージ類は何がありますか?」とシェフに聞くと、「今日は3種類のサルシッチャがあります。『土佐あかうし』の首、鹿肉、『土佐はちきん地鶏』の腿と胸で作ってます。あとは、モルタデッラ、ソプレッサータ、これも自家製です」

 手間のかかる仕込みをしている。前菜は、その自家製ハム・ソーセージ類がおすすめ。豚の挽肉と脂などによる「モルタデッラ」は、余計な旨味がない自然な味で、どこまでも優しく、豚の頭、耳、舌などによる「ソプレッサータ」は、コラーゲンの甘みに富んでいて素晴らしい。豚腿と土佐はちきん地鶏のレバーによる「パテ・ド・カンパーニュ」も、丁寧な作りが光っている。

 そのほか「サルシッチャ」は、旨味が弾ける赤牛首、後から鉄分が湧き上がる鹿肉、鶏の香りに満ちた胸や腿肉によるものなど、三者三様の個性があり、実に楽しい。

「インサラータ・カテリーナ」は、羊のチーズ、自家製塩漬けアンチョビ、ケイパー、トマト、葉っぱ類、ゆで卵によるサラダで、アンチョビの深い旨味が利いている。

「トリッパの煮込み」は、仔牛の胃を使い、ミントを利かせたローマ風。「土佐はちきん地鶏のアロスト(ロースト)」は、よく運動した鶏ならではの滋味に富んでいる。

 パスタは3種を。「トマトソース」は、徳谷トマトの甘みと酸味が生きていて、赤牛の逞しさと豚肉の優しさが抱き合った「ボロネーゼ」は、旨味が穏やかで丸い。さらに「カルボナーラ」は、パンチェッタの優しい塩気とチーズの旨味、卵の甘みが一体化した見事な味わい。

「イタリアンは和食やフレンチに比べると手間暇がかからないと思われてますが、実は時間がすごくかかる料理なんですよ」とシェフ。その顔は妙に嬉しそうであった。

●オンベリーコ 
高知県土佐郡土佐町田井1353-2
電話=0887(72)9186
営業時間=11時~14時、18時~21時 
定休日=水曜ディナー・木曜 
※ディナーは要予約

レストラン ティラ

厳選した高知県産食材を使った
静かに丸く心を包む料理

 エーゲ海のサントリーニ島に建つホテルをそのままにイメージした、白壁と青い屋根の「リゾートホテル ヴィラ サントリーニ」内のレストラン。若き井原尚徳シェフの手による、厳選した高知県産の食材を使った、静かに丸く心を包む料理がいただける。ある日のディナーは以下の通り。

「高知産インカのめざめを使ったびっくりトリュフ」に続き、 「カツオのタリアータ」。黒にんにくとお米のソース、土佐酢の泡、塩と四万十海苔、春野町キャビア、フェンネルやディルなど数種類の野菜のガスパチョ添え。3日間かけて漉したガスパチョの澄んだ味が良く、カツオとマリアージュさせれば、海と山の共鳴が響く。

「フォアグラのブディーノ(フラン)、コンソメと蕪のすりながし」。蕪の生き生きとした甘みと香りが、フォアグラの味をより華やかにさせる。

「ホエーに漬けた黒ムツの炭火焼、ヴァンブランソース、原木なめこ、焼き菜花」。黒ムツは脂をじっとりとまとわせ、身が舌に吸い付くように口の中で崩れていく。「うまい」。思わず呟いた。ヴァンブランソースは、旨味と酸味で料理を膨らませ、焼き菜花は香りと苦味でアクセントをつける。

「ブラックカカオとナツメグを練りこんだタリアッテレ、猪と四方竹のラグーソース」。上にチョコレートを削ってかけてあり、甘い香りの中で猪の滋味が笑う。

「土佐あかうしハラミの炭火焼」。噛むと、血の味と脂の甘い香りが混じり合い、和牛としてのたしなみを感じる。さらに「塩二郎」を振りかけると、甘い味わいが膨らんで、顔が崩れるのであった。

 最後は、「池上千佳さんが作る土佐ジローの卵」によるTKGで締め、デザート。

●レストラン ティラ 
高知県土佐市宇佐町竜599-6 リゾートホテル ヴィラ サントリーニ内
電話=088(856)0007
営業時間=11時半~13時(LO)、18時~19時(LO)
不定休 
※ランチ・ディナー共に要予約