張 陽子

大学講師

Courage(クラージュ)
食通も「食べたことのない味」に出逢える魅惑の店

 様々な名店でキャリアを積み「サービス」の極意を知る相澤ジーノ氏が「こだわり抜いた店」を、10年ほど前に一世を風靡した有名レストランがあった麻布十番の「あの場所」にオープンしたと聞き、食通の友人とディナータイムに訪問。

 先日のファースト・フライデー(アメリカンクラブで毎月第1週目の金曜日に行われるパーティー)のテーマは「’70s Disco Night」。数々の『ソウル・トレイン』系の楽曲を懐かしむこの世代は「食の楽しみ方」に非常にうるさい。「食」も「サービス」も一通り最上級を味わったせいか、もう新たに感動することはなかなか無いのが正直なところだ。

 そんな人たちでも感動し、五感に刺激を与えてくれる店があるとの噂は、どうやら「あの場所」に今年3月にオープンした「Courage」らしい。

 こちらでは、一皿一皿の料理とワインや日本酒をペアリングするので、二人で訪れても沢山の種類のお酒が堪能可能とのこと。己の好みを熟知して、好きなお酒ばかり頼んでしまう日々だが、時には違う新たな出逢いを期待するのもいいものかもしれない。

 ディナーコースは1万5,000円のみ。季節の食材をふんだんに使い、食べたことのない味を演出する大井健司シェフは、イタリアで修業を積み、イタリアの郷土料理をベースにしながらフレンチやスパニッシュ、日本の味覚を絶妙にアレンジさせる「シェフ界の魔法使い」といっても過言ではないほどの腕を持っている。

 コースの内容を一つ一つ紹介したいが書ききれないので、詳しくは是非ホームページで閲覧していただきたい。

 鬼灯(ほおずき)の酸味の美味しさを上手に披露したり、アワビの肝のソースを特製パスタ(鳴門のワカメを練り込んだ麺)と絡めて食べるなど、未知の世界を作り出す大井シェフは、季節によって演出をガラッと変えるらしい。

 また、3,500円で予約を受け付け始めたというランチでも、イチ押しメニューの一つであるステーキを提供。宮崎の都萬牛(とまんぎゅう)(柔らかいのに脂っこくない黒毛和牛)を1週間から10日間熟成させ、薪で周囲をスモークし、口に入れると独特の「炙り感」が堪能できる。行くしかない!

 食事だけではなく、店内の装飾もサービスにもこだわりを感じずにはいられない。「Courage」は麻薬。なぜなら一度訪れたらやみつきになってしまうから。「あの場所」に相応しい店が誕生した。

東京都港区麻布十番2-7-14 1階
TEL 03(6809)5533
https://courage-tokyo.com